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核融合炉の社会実装を目指すスタートアップ Helical Fusionへ出資

2022/05/10

Plug and Play Japan株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:ヴィンセント・フィリップ、以下「Plug and Play Japan」)は、株式会社Helical Fusion(ヘリカル・フュージョン、本社:東京都千代田区、代表取締役:田口 昂哉・宮澤 順一、以下「Helical Fusion」)に出資することを決定いたしました。


Plug and Playの投資部門であるPlug and Play Venturesは、投資件数において世界で最も活発なベンチャーキャピタルの1つであり、これまで1,600社以上の投資実績を有しています。2021年には世界各国のスタートアップ210社に新たに投資を実施し、EXITした33社のうち12社がユニコーン企業に加わりました。Plug and Play Japanにおける投資事業は2019年よりスタートしており、世界にビジネスを拡大していく可能性を持つ日本のスタートアップに対し、事業領域を問わず投資を行っています。

今回の投資先であるHelical Fusionは、ヘリカル方式での核融合炉(フュージョンリアクター)の社会実装を目的として立ち上げられた、核融合科学研究所出身の研究者達をコアとするスタートアップです。「核融合エネルギーを実装した持続可能な世界を実現する」をミッションに掲げ、現代社会が抱えるエネルギー問題を解決し、恒久的に持続可能な世界を実現することを目指しています。

核融合技術は脱炭素化の切り札として、2021年のCOP26サミットをはじめ世界から注目を集めています。近年ではカナダのGeneral Fusionがジェフ・ベゾス氏からの投資を含む約3億ドルを調達し、アメリカのCommonwealth Fusion Systemsは18億ドルをビル・ゲイツ氏などから調達しています。世界には40を超える核融合企業が存在しており、その市場規模は40兆ドルといわれています。日本では岸田内閣が脱炭素の鍵となるテクノロジーとして核融合戦略の策定に向けて協議を開始しています。

核融合は、原子力発電で使用される核分裂とはまったく異なるメカニズムであり、石油や天然ガスなどの地下資源の消費を削減できるため、クリーンエネルギーとして早期の社会実装が期待されています。二酸化炭素や高レベル放射性廃棄物を排出することなく、また天候や地球規模の気候変動の影響を受けることなく、安定的なエネルギーの供給を可能にします。

人類が過去60年以上挑戦してきた核融合炉は、ようやく実現に向けて最終段階に達しつつあります。日本では、DNAに似た二重らせん構造の超伝導らせんコイルを用いて高温プラズマを安定的に閉じ込める「ヘリカル方式」が発明され、研究が重ねられてきました。Helical Fusionは、このヘリカル方式に独自の高温超伝導や液体金属などを用いた先端技術を組み合わせることで、世界初の定常核融合炉の開発を目指します。

Helical Fusion 共同創業者 代表(経営担当)田口 昂哉氏のコメント

Plug and Playさんは、創業間もない頃から弊社に強い関心を寄せて下さっていました。核融合の技術はまだまだ足が長く不確実性の高い領域であるにも関わらず、核融合と弊社を信じて出資の決断をして下さったPlug and Playの皆様の熱意を大変心強く感じています。ご期待に沿えるように、世界初の定常核融合炉の開発にますます力を入れたいと思います。

担当キャピタリスト Plug and Play Ventures Associate 大岩 晴矩のコメント

世界のエネルギー需要は急増しています。一方で、供給量とのギャップが懸念されており、建設中の原子力発電所の数は世界では50ヶ所以上あります(2021年5月時点)。このような状況下で核融合はエネルギー問題を解決する新規オプションとしての可能性を秘めています。ムーンショット型R&Dに挑むHelicalFusion社の目標実現のために最大限の支援をしてまいります。

Helical Fusion会社概要

名称:株式会社Helical Fusion
所在地:東京都千代田区有楽町1-12-1 新有楽町ビル10階
代表者:田口 昂哉
設立年月日:2021年10月22日
事業概要:核融合炉の設計、要素技術の開発・提供など
URL:https://www.helicalfusion.com/

Plug and Play Ventures について

Plug and Playの投資部門であるPlug and Play Ventures は、投資件数において世界で最も活発なベンチャーキャピタルの1つです。これまで1,600社以上の投資実績を有し、多数のユニコーン企業を輩出してきました。
投資先一例:PayPal, SoundHound, Course Hero, Dropbox, LendingClub, Honey, Guardant Health, N26, Rappi, Hippo, Apply Board, Kustomer, BigIDなど。
2021年はグローバルで新たに210社に投資を行いました。また投資先33社がExitを果たし、うち12社がユニコーン企業となりました。
日本では2019年から本格的に投資活動をスタートし、アクセラレータープログラムへの採択の如何や事業領域を問わず、国内スタートアップを対象に投資を実施しています。

Plug and Play Japanについて

Plug and Play Japanは、世界トップレベルのアクセラレーター/ベンチャーキャピタルです。
シリコンバレーに本社をおくPlug and Playの日本拠点として2017年に設立。現在では45社以上におよぶ各業界のリーディングカンパニーがパートナーとして参画しています。当社は「コンソーシアム型プログラムの提供」「グローバルネットワークを活かしたアクセラレータープログラムの提供」、そして「ベンチャーキャピタル投資によるスタートアップ支援」を強みとしており、革新的な技術やアイデアを持ち合わせるスタートアップと大手企業との共創を支援することで、イノベーションプラットフォームの構築を目指しています。

Plug and Play Japan会社概要

名称:Plug and Play Japan株式会社
所在地:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-16-3 渋谷センタープレイス3F
代表者:代表取締役社長  ヴィンセント・フィリップ
URL:http://japan.plugandplaytechcenter.com/
設立年月日:2017年7月14日

本件に関する報道関係者様からのお問い合わせ先

Plug and Play Japan株式会社
担当:神野 千代
Tel : 050-5363-9267 / Mail : press-japan@pnptc.com

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