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スタートアップとは何か?

2021/11/26

近年では多くの大手企業が、変則的かつ複雑に変化する市場環境に適応し、企業の競争力を強化するために、先進的なアイデアや技術を外部から取り入れ、新規事業創出・技術開発を加速させる「オープンイノベーション」に取り組んでいます。
その協業パートナーの1つとして、スタートアップと共創関係を結ぶ大手企業は増加していますが、そもそもスタートアップとはどのような企業なのでしょうか。本記事では、スタートアップについて紐解いていきたいと思います。

<目次>
・スタートアップの定義
・スタートアップを紐解く3つのキーワード
・スタートアップが描く成長曲線とは


スタートアップの定義

Y Combinatorの共同創業者であるPaul Grahamは、スタートアップを「急成長するものとして設計されている会社」と定義しています。
つまりスタートアップとは、革新的なアイデアでこれまでの世の中にない新たな価値を提供し、短期間のうちに急成長する企業と言えるでしょう。
スタートアップを定義する際、比較対象としてベンチャー企業との違いについて問われることがありますが、ベンチャー企業は基本的に既存のビジネスモデルを安定的に成長させていくことを目的としているため、成長スピードや革新的な事業創出という点でスタートアップとは異なります。

スタートアップを紐解く3つのキーワード

スタートアップが何を考え、どういう点を重要視してプロダクトを生み出しているのか。3つのキーワードから理解を深めていきたいと思います。

①課題発見

社会に新たな価値を創出し、急速的に成長するのがスタートアップです。
そのため革新的な事業アイデアは、スタートアップにとって今後の成長を決める最も重要なファクターと言えます。しかし良いアイデアに思えたとしても、そこに本質的なユーザーペイン(=課題)がなければ、それは課題なきソリューションであり顧客ニーズに繋がらず、短期間での爆発的な成長を目指すことは難しくなってしまいます。
既存概念の延長線上ではなく、WHY(課題)を起点にソリューションを考える、本質的な課題発見能力が事業アイデアを着想するうえで、キーポイントとなります。さらに発見した課題は、必ずしも顕在化されているものばかりではありません。UberやAirbnbが創業した当時、その事業アイデアに多くの人が異を唱えましたが、2019年には時価総額約7兆円でUberが上場し、2020年にはAirbnbは約10兆円で上場し、世界から注目を浴びるほどの企業となりました。
そのため現時点では突拍子もないアイデアに思えたとしても、端から否定するのではなく、一度アイデアを受け入れ、共に考えることがイノベーションの種を探すうえで必要だと言えるでしょう。

②仮説検証

課題発見後は課題検証を行い、課題が明確に存在するとなれば解決するソリューション、つまり将来的な事業アイデアの種を考えます。その後はさらに、MVP(Minimum Viable Product)と呼ばれる「顧客に価値を提供できる必要最小限の製品やサービス」を用いて、顧客ニーズを深堀りしていきます。
MVPを経てある程度プロダクトが完成してくると、適切な市場で顧客のニーズを満たしているのか、PMF(Product Market Fit)を検証します。
このようにスタートアップは仮説と検証を何度も繰り返します。
Facebook創業者であるMark Zuckerbergの言葉に「Done is better than perfect(完璧を目指すよりまず終わらせろ)」という有名なフレーズがありますが、<スタートアップはプロダクトを作り込むよりも、まずは早くリリースし、ユーザーの声をもとにアジャイル的に改善を繰り返すことで、ユーザーが心から欲しいと思えるプロダクトに磨き上げていくことを重要視しています。走りながら考え、走りながら変化していきます。

③スピード

スタートアップ=急成長するためにデザインされたスケーラブルな組織であり、スピードは資金が限られているスタートアップにとって成功するうえで必須です。
ユーザーからのフィードバックやデータを元に、高速にPDCAを回すことで変則的な市場変化や変わりゆく顧客ニーズにも迅速に対応でき、倍の速度で成長することが可能になります。大手企業とスタートアップが協業するうえで、この「スピードの違い」によるコミュニケーションのズレが起きることがあります。
共にプロジェクトを進めていくうえでは、お互いの進め方や進めるスピードの違いを共有し、期待値をすり合わせながら進めていくことが必要となります。

スタートアップが描く成長曲線とは

プロダクトを生み出すまで幾つもの仮説検証を繰り返す期間は、赤字となることもあります。一気にスケールするためには踏むべき必要な期間とも捉えられます。
SasSスタートアップの理想的な成長モデルを表すうえで、「T2D3」という言葉が用いられますが、これはTriple Triple Double Double Doubleの略であり、年間の売上が毎年3倍×3倍×2倍×2倍×2倍=5年で72倍となることが成功モデルと考えられています。
このように、これまでの経験から成功法をもって、リスクコントロールをしながら確実に利益を生み出す大手企業に対し、イノベーションを起こすことを念頭に、時には既存の社会ルールも破壊するようなアイデアで、リスクを取りながらも数年で大きくスケールしていくスタートアップは似て非なるものだと考えられます。

まとめ

・スタートアップとは、革新的なアイデアでこれまでの世の中にない新たな価値を提供し、短期間のうちに急成長する企業。
・既存概念の延長線上ではなく、WHY(課題)を起点にソリューションを考える、本質的な課題発見能力が事業アイデアを着想するうえでキーポイント。
・現時点は突拍子もないアイデアに思えたとしても、端から否定するのではなく、一度アイデアを受け入れ、共に考えることがイノベーションの種を探すうえで必要。
・スタートアップはプロダクトを作り込むよりも、まずは早くリリースし、ユーザーの声をもとにアジャイル的に改善を繰り返す。
・スピードは資金が限られているスタートアップにとって成功するうえで必須。
・高速にPDCAを回すことで変則的な市場変化や変わりゆく顧客ニーズにも迅速に対応でき、倍の速度で成長することが可能。
・プロダクトを生み出すまで幾つもの仮説検証を繰り返す期間は、赤字となるが、一気にスケールするためには踏むべき必要な期間。

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