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今こそ新規事業に力を入れるべき理由と成功のポイント

2024/01/16

企業が成長を続けるうえで必要不可欠な新規事業。特にビジネス環境の変化が激しい今、スピーディかつ大胆なチャレンジが求められています。しかし本業に追われる中、多くのエネルギーが必要となる新規事業に手を付けられない企業も多いのではないでしょうか。今回、改めて新規事業の大切さを整理するとともに、効果的な取り組み方について解説します。

(Photo by Nicholas Cappello on Unsplash


Hideaki Fukui

Writer


1.なぜ今、新規事業なのか

顧客を創造し続ける宿命

世界的に著名な経営学者、ピーター・ドラッカーは「企業の目的は顧客の創造である」という言葉を残しています。「利益の追求」ではなく「顧客の創造」としているのは、既存の事業をただ続けるのではなく、新たな市場を開拓し続ける必要があることを示唆しています。

企業の成長モデルが行き詰まりを見せ、かつ変化の激しい「VUCA時代」と呼ばれる今、このメッセージが持つ重要性はますます高まっています。すなわち、安定した収益基盤やネームバリューを持つ大手企業においても、新規事業によって常に新たなマーケットを探し続ける姿勢が求められているのです。実際、欧米の主要国をはじめ、アジアや中東においても大手企業を中心に新規事業開発に力を入れる動きが増えています。

 

ビジネス環境の変化とリスク

ではなぜ、VUCA時代に新規事業が重要となるのでしょうか。それを理解するためには、既存事業を脅かすビジネス環境の変化について知る必要があります。近年、特に影響の大きい5つの要因に沿って、それぞれがどのような経営リスクをもたらすのか解説します。

 

①テクノロジーの進化による産業構造の変化

AIやIoT、ブロックチェーンなど次世代技術の誕生により、あらゆる産業分野において商品・サービスの形が変わりつつあります。人間の思考や創作を代替してしまう「生成AI」に衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。かつてインターネットの登場によってビジネスシーンが激変したように、これらの次世代技術もあらゆる業界に変革を迫っているといえるでしょう。

テクノロジーの進化が既存事業に及ぼす影響として特に注意が必要なのは、革新的なプレーヤーの参入です。2008年にアメリカで誕生したAirbnbは宿泊業界の常識を覆し、Uberはライドシェアによってタクシー業界や自動車業界をも脅かしています。いずれも急速に進化するIT技術が可能にしたサービスで、盤石な収益基盤を築いてきた業界も決して安泰ではないことを知らしめた例といえるでしょう。

 

②商品ライフサイクルの短期化

テクノロジーの進化は、商品やサービスのライフサイクルにも影響しています。ITの進化により誰もが瞬時に情報を得られるようになった今、新しいプロダクトを出してもすぐにそれを超える競合プロダクトが生まれ、どの企業も次々に新商品・サービスを打ち出す必要に迫られています。

自動車はその誕生からユーザーが世界で5,000万人を超えるまでに62年を費やしました。それがX(旧Twitter)では2年、ChatGPTに至っては1億人を2か月で達成しています(*1)。驚異的なスピードでプロダクトが世界に浸透していく時代において、継続的に新規事業を開発する姿勢が必要なのは言うまでもありません。

 

③持続可能な未来に向けた規制の強化

気候変動が世界的な重点課題となるなか、環境先進国といわれる欧州を中心に産業界を規制する新たなルールづくりが進められています。2015年に国連が提唱したSDGs(持続可能な開発目標)も、各業界に持続可能性を求める契機となりました。

特に大きな影響を受けているのは自動車業界で、メーカー各社はHVを含むガソリン車から電気自動車や水素燃料など次世代エネルギー車への急速な転換を迫られています。ここでも、テスラや中国の電気自動車メーカーなど、新勢力の参入によって業界の勢力図が描き変えられており、完成車メーカーだけでなく、その裾野に広がる部品メーカー各社も事業戦略の見直しが急務となっているのです。

 

④新型コロナに伴うライフスタイルの変化

世界のあらゆる産業に影響を与えた新型コロナウイルス感染症によって、人々のライフスタイルは大きく変化しました。従来は対面がスタンダードだったサービスが次々とオンライン化され、オフィス出社が前提だったワークスタイルも一気に多様化が進みました。

宅配やフードデリバリーの需要は拡大し、小売・飲食業界は新たな収益モデルの創出が課題になっています。医療や教育の分野でもオンライン化が進み、新たなプレーヤーによって市場シェアを奪われるリスクが迫っています。

 

⑤政情不安による市場の混乱

2022年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵略は食料や燃料など幅広い商品の流通を停滞させ、価格の高騰を引き起こしました。その影響は多くの産業に及び、既存の収益モデルが土台から崩れかねない状況が続いています。他にも米中関係の悪化に端を発する貿易への制約、中東における武力衝突、朝鮮半島や東シナ海での緊張の高まりなど、市場に影響を与える地政学リスクは世界中に点在しています。

 

以上、企業経営に影響を与えている主な要因を見てきましたが、他にも無数の問題が絡み合い、ビジネス環境は刻一刻と変化しています。かつて成功し、盤石に見える収益モデルを持つ企業であってもそれが崩れることを想定し、常に第二、第三の事業を育てておく必要があるのです。

 

不安定な時代こそ新規事業のチャンス

さまざまな要因が絡み合い、ビジネス環境が複雑かつ不安定な現代ですが、そのような時代こそ新規事業のチャンスといえます。2008年に起こったリーマン・ショックは世界各地で金融の混乱と景気後退を引き起こしましたが、この環境からAirbnbやUberといった革新的なスタートアップが誕生しました。新型コロナウイルス感染症に揺れた2020年代初頭にも、ZOOMやドアダッシュ、Slackなどの新サービスが急成長しています。

社会が不安定な時は、すなわち既存の価値観や消費行動が見直される時でもあり、新たなビジネスを立ち上げる好機ともいえるのです。

2.既存事業のフェーズと新規事業

いかに新規事業が重要とはいえ、取り組むタイミングは検討する必要があります。事業のライフサイクルは主に「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つのフェーズに分けられますが、自社の既存事業がどのような状態の時に新規事業を考えるべきなのでしょうか。

導入期

この時期は、事業を形にしつつ顧客の獲得と収支の正常化に全力を注ぐ必要があります。この時期に、さらなる新規事業にリソースを割くのは難しいといえるでしょう。

成長期

事業が軌道に乗り、収益が上がり始める成長期は新規事業を検討するチャンスでもあります。将来的に第二の収益源となることを見すえて、既存事業で生まれた利益の一部を再投資しながら開発を進めることができます。

成熟期

収益が安定し、会社のネームバリューも生かせるこの時期は、積極的に新規事業開発を進めるべきタイミングです。事業が成熟するということは成長が鈍化し、やがて衰退期を迎えることを意味していますので、スピード感を持った開発が求められます。ただ、比較的大きな予算を投下でき、かつ知名度によって市場に受け入れられやすい状況でもあるため、新規事業を成功させやすいタイミングといえるでしょう。

衰退期

この時期には、既に次の新規事業が成長期を迎えているのが理想です。もし育っていないのであれば、早急な事業開発が求められます。リソースが限られた中でスピーディに事業開発を行うためには、積極的なオープンイノベーションによって外部の技術やノウハウを取り込むことも必要になってきます。

3.新規事業の立ち上げステップ

新規事業の必要性は理解できても、「何から手を付けてよいか分からない」という方もいると思います。そこで、具体的な開発ステップの例を大きく4つのフェーズに分けてご紹介します。

導入フェーズ

①文化醸成

新規事業の立ち上げには多くのエネルギーを要します。既存の業務で手一杯の社員にとっては、ただの「負担」と映るかもしれません。あるいは、既存事業に誇りを持つ古参メンバーから否定的な声が上がることもあるでしょう。

このような状況では、どんなに良い事業アイデアが出てもスムーズに進めることができません。まずは新規事業の必要性と意義をトップメッセージで浸透させ、チャレンジを称賛する文化を醸成することで開発への機運を高めましょう。

 

②チーム組成

新規事業への機運が生まれたら、担当メンバーを募ってチームを組成します。トップダウンで指名するか、意欲のある社員に立候補してもらうか、社内の状況に応じて検討しましょう。チームの形態も本業と並行して行う兼任チームにするか、新規事業だけを行う専任チームにするかの検討が必要です。新規事業の規模によっては子会社として別法人化するという選択肢もあるでしょう。

いずれにしても、経営トップが直接コミットすることで全部署からの協力が得られる体制を築くことが肝要です。

 

検討フェーズ

①課題発見

チームが固まればいよいよ事業アイデアの検討に入りますが、ある程度の指針がないと難しいのではないでしょうか。そこで、まずはビジネスの種になる課題を探します。普段の業務で感じるような身近な課題や、ニュースで報道される大きな課題まで幅広くリサーチしましょう。

この時、世界的に注目が集まっているテーマであるグローバルトレンドに着目するのも効果的です。AIや気候変動問題、宇宙開発など、これから社会の関心が高まっていく新たな分野に着目することで、付随する新たな課題が見つかるかもしれません。なお、昨今は革新的な新規ビジネスの多くはスタートアップから生み出されています。世界中のスタートアップの動向を把握するのも、課題発見に役立ちます。

 

②市場調査

取り組むべき課題を洗い出したら、その周辺にある市場についてリサーチします。そのテーマには現在どのようなプレーヤーが関わり、どのくらいの市場規模があるのか。顧客をはじめ、各ステークホルダーにどのようなペインがあるのか。可能な限り詳細にリサーチします。

この時、アンケートによる定量的な調査だけでなく、グループインタビューやモニタリングなどを駆使して定性的な情報も集めるのが理想です。アンケートで表面化されない「インサイト」と呼ばれる当事者の本音を可視化することがビジネスの大きなヒントになるためです。

 

③アイディエーション

リサーチによって検討材料が集まれば、アイデア出しに入ります。発見した課題と市場データを基に、そのソリューションにつながる事業アイデアを考えるのですが、この時に大切なのは質より量。収益性や実現性は考えず、粗い状態でもいいのでとにかく数多く出すようにしましょう。

十分な数が集まったところで、そこから実現しそうなものを絞り込んでいきます。この時の判断基準としては

  • 自社のアセットとのシナジー効果
  • 競合の有無
  • TAM(獲得可能な最大市場規模)の大きさ

などが挙げられるでしょう。こうして実行に移すアイデアを絞り込んだら、現実的な事業計画に落とし込むフェーズに入ります。

 

設計フェーズ

①事業計画

続いて、選定したアイデアをビジネスへ昇華させるプロセスです。ターゲットとなる顧客を明確化し、提供するプロダクトとマネタイズのフローを策定。それを基に短期・中期的な収支計画やローンチまでのスケジューリング、実施体制の整備を進め、いつでも事業化に向けて走り出せる状態をつくります。

 

②パートナー選定

新規事業の成否を握る鍵となるのが、外部パートナーの存在です。自社だけで新規事業を立ち上げようとすると長期間にわたって多くのリソースを奪われてしまい、失敗のリスクが高まるうえに既存事業にも悪影響が出かねません。

事業を実現させるうえで最適な技術・ノウハウ・ネットワークを持つ外部パートナーとうまく連携し、オープンイノベーションによってスピーディに事業化するのが賢明といえます。

 

③PoC・テストマーケティング

アイデアがビジネスモデルとして形になれば、実際にローンチできるかどうか、その事業によって課題が解決されるかどうか、実証する必要があります。PoCやテストマーケティングによってプロダクトのブラッシュアップを繰り返し、事業の実現性を高めるとともに障壁となり得る要素を洗い出します。開発した事業が、設定した課題の解決につながることが確認できるPSF(Problem Solution Fit)の状態がこのフェーズのゴールです。

 

ローンチフェーズ

①市場投入

自信をもって顧客に提供できる状態になれば、いよいよローンチです。セールス、プロモーション、カスタマーサクセスなど、各チームが一体となって事業を成功に導きましょう。プレスリリースや各種プロモーションツールの作成なども必要になってきます。また、顧客からのフィードバックやクレーム対応、それらのデータベース化など、事業を継続的に改善するための体制も整えておく必要があります。

 

②評価・改善

ローンチ後は定期的に事業の評価と改善を繰り返します。まず収益に関しては、設定したKPIとの乖離状況を見て販売戦略を細かく見直します。また、顧客からのフィードバックにしっかりと向き合い、プロダクトの改善や機能追加などについて検討します。これらのプロセスを通じて、できるだけ早くPMF(Product Market Fit)を達成しましょう。

 

③事業拡大

PMFが達成できたら、さらに事業を拡大して「収益の柱」と呼べる状態に育てていきます。拡大のポイントとしては

  • 量産による価格の引き下げ
  • 新たな目玉機能の追加
  • 姉妹商品の開発によるシリーズ化
  • メディアを活用した宣伝
  • 海外展開

などが挙げられるでしょう。

 

形のある製品であれば量産体制の構築、ソフトウェアなどの場合はカスタマーサクセスの充実など、事業の拡大に合わせて組織も整えていきましょう。

 

4.成功確率を上げるための5つのポイント

経営トップのコミット

前の項目でも述べたように、新規事業は経営トップ直轄のプロジェクトとして行うのが理想です。前例のない取り組みを始める時、部署間の利害対立によって十分な協力が得られないケースが多々あるためです。経営トップの号令で会社全体が一致団結し、部署の利害を捨てて新規事業に協力する体制を築くことが重要です。

優秀な人材のアサイン

これも部署の利害に関わることですが、優秀な社員は既存事業でも中核的なポジションにいるため、新しいプロジェクトに参加させてもらえないことがあります。よくある失敗例が、各部署で余った人材を集めて新規事業部を立ち上げたものの、一向に成果が上がらないというものです。

新規事業は、前例のない問題への仮説を立て、最適なソリューションを探るという作業をスピーディに繰り返す必要があります。このようなプロジェクトこそ、突出した成果を上げてきた精鋭をアサインし、成功確率を高めることが肝要です。

十分な資金投入

新規事業に対する投資は勇気がいるものです。かといって、資金不足によって開発が停滞してしまえば本末転倒です。精査は必要ですが、ある程度のリスクは許容し、大胆かつスピーディに開発を進められる程度の資金を投入するのが理想です。

柔軟なマネジメント

新規事業の失敗ケースとして聞かれるのが、既存事業と同じ経営管理をしてしまうことです。新規事業と既存事業では、見るべき指標やその評価基準は異なります。しかし経営層の経験不足などで、従来と同じ投資回収のノルマを課してしまい、スケールのチャンスを失ってしまうことがあります。新規事業は想定外の壁に何度もぶつかることを理解し、柔軟にKPIを変更しながらマネジメントする姿勢が大切です。

自前主義からの脱却

伝統的に日本企業は開発の主要な部分を社内で進める自前主義に頼ってきました。しかし、これでは従来の事業から大きく飛躍したイノベーションが起こりづらいうえ、膨大な時間を費やしてしまいます。革新的な技術を持つスタートアップが増えている今、自前主義を捨て、積極的なオープンイノベーションで外部のノウハウを取り入れながら短期間で事業を形にするのが賢明です。

5.ケーススタディ

ここで、実際に大手企業が新規事業を立ち上げた事例を見てみましょう。

社長直轄の新規事業チームを設立したクボタ

インフラ大手のクボタは2019年に新規事業やスタートアップへの投資を行う「イノベーションセンター」を社長直轄の組織として設立。さらに2023年に水道施設の維持管理を手がける水環境事業本部において「カーボンニュートラル・アクセラレーション・プログラム(CNAP)」をスタートさせました(*2)。2024年には電気自動車(EV)などのリチウムイオン電池の材料供給への参入もめざしています。

クボタがこのように次々と新規事業を打ち出す背景には、長く成長を支えてきたインフラ需要の頭打ちがあります。同社は、自社単独での事業開発には限界があるとして、スタートアップとの協業も積極的に取り入れていく姿勢です。

大学発ベンチャーと新たなヘルスケア事業を展開する京セラ

セラミック大手の京セラは、慶應義塾大学医学部発のヘルスケア・スタートアップ iMU株式会社が開発した歩行解析計「iMU One」の販売事業に参入しました(*3)。iMUと「総販売店取引基本契約」を締結することで、京セラのネットワークを活用した販路開拓を行います。

「iMU One」は膝に装着して5mほど歩くだけで膝への負担を計測し、社会問題化している「変形性膝関節症」などのリスクを予測。この販売を通じて、医療ヘルスケア分野で社会全体のQOL向上に取り組む京セラの事業をさらに発展させることをめざしています。

スタートアップとの協業で事業拡大を図る明治安田生命

生命保険大手の明治安田生命は、加入者向けに健康管理サービスなどを提供する「みんなの健活サービス」および信託関連サービス「MYトラストボックス」の拡充の一環として、家族信託を手がけるファミトラと業務提携(*4)。家族信託とは人生100年時代を見すえ、判断能力があるうちにシニア世代の財産を家族に信託し、その管理や相続を円滑化するものです。

これまで手続きが煩雑で普及していなかった家族信託を、デジタルで誰もが利用しやすいサービスにしたのがスタートアップのファミトラ。明治安田生命はそのサービスを加入者向けプログラムに組み込むことで競合他社との差別化を図り、顧客のさらなるQOL向上をめざします。

6.新規事業のリスクを軽減するために

多少のリスクは許容する姿勢が求められる新規事業ですが、リスクを回避または軽減するためのポイントは押さえておきましょう。

スモールスタート

変化の速い市場環境において新規事業を立ち上げるには、スピード感をもってトライアル&エラーを繰り返す必要があります。そのためには、最初から大規模にプロジェクトを動かすのではなく、小さな実証実験を繰り返しながら徐々に大きくしていく、という考え方が重要です。

アンフェア・アドバンテージ

他社が真似できない技術やノウハウ、ビジネスモデルなどの圧倒的な優位性のことを「アンフェア・アドバンテージ」と呼びます。新規事業とはいえ、自社が培ってきた知見と無関係の領域に飛び込むのはハイリスク。まずは、圧倒的な優位性を持つ自社の技術やノウハウを改めて整理しましょう。目に見える技術だけでなく、顧客ネットワークや専門知識を持つ社内人材なども、アンフェア・アドバンテージになる可能性があります。そのアドバンテージを生かせる新規事業であれば、市場で勝てる可能性が高まります。

知財チェック

新たな商品・サービスを投入するときに気をつけたいのが知財リスクです。開発した技術が他者の特許を侵害していないか、商標や意匠の権利関係に問題はないか、十分なクリアランス調査を行いましょう。知財チェックを怠ると、思わぬところで事業が停滞することになります。

オープンイノベーション

先にも述べましたが、やはり低リスクでスピーディに新規事業を開発するには、外部の知見が不可欠です。先進的な研究や技術開発を行っているスタートアップ企業を普段からリサーチし、双方に有益な形でオープンイノベーションを進められる関係を築いておきましょう。

スタートアップとの効果的な連携方法についてはこちらをごらんください。

7.最後に:新規事業の成功に向けて

新規事業の必要性と取り組み方について、お分かりいただけましたでしょうか。ビジネス環境は刻一刻と変化しています。「まだ取り組んでいない」「何から手を付けてよいか分からない」という経営層の方は、まず社内のマインドを変えることから取り組んでみましょう。

そして記事の中で何度かご紹介したように、先進的な研究や技術開発を行っているスタートアップとのオープンイノベーションによって、リスクを抑えつつ短期間で形にするのが成功の鍵といえます。そのためのネットワーキングにも普段から取り組むことをおすすめします。

Plug and Playでは、大手企業とスタートアップとの協業を促す支援サービスをさまざまな形で提供しています。優秀なスタートアップとのマッチングはもちろん、新規事業創出のためのワークショップといった実践的なプログラムもご用意しています。さらに、グローバルネットワークを活用した海外スタートアップとのマッチング支援も可能です。ご興味のある方は、こちらよりお気軽にご相談ください。

 

参照資料

*1) 「たったの5日間で世界最速更新!Threads1億人達成のネットワーク効果」Yahoo!ニュース 2023年7月11日

*2) 「クボタ、脱炭素でスタートアップと連携 若手中心に」日本経済新聞 2023年8月9日

*3) 「iMUと京セラが歩行分析計の販売基本契約を締結」京セラ株式会社 2023年5月9日

*4)「明治安田生命との業務提携契約締結について」株式会社ファミトラ 2023年11月6日

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