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サプライチェーン可視化テクノロジーを提供する7社のスタートアップ

2022/10/24

(本記事は Plug and Play本社の記事 を翻訳し、一部補足したものです)

コロナ禍によって国内外で生じた混乱は、サプライチェーン(製品の原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連の流れの管理)企業に、業界で勝ち抜くために必要な業務の「見える化」の重要性を痛感させました。

すでに多くのサプライチェーン企業は、既存事業を維持しつつ新規事業を獲得するため、新たなイノベーションを導入することの必要性を認識しています。サプライチェーンの可視化に関するテクノロジーは、エンド・ツー・エンド(「端から端まで」という意味で、二者間を結ぶ経路全体を指す)で貨物を「見える化」し、今後起こりうる混乱に備えたサービスを提供することで、物流業界の改革を進めています



なぜサプライチェーンを可視化する技術が必要なのか?

サプライチェーンの可視化は、サプライチェーン全体の商品に関する情報を把握することを可能にします。これによって、物流工程を適切に管理できるようになり、製品の輸送に遅れが生じた際にメーカーや顧客に状況を伝えることができます。

ここ数年で見られた世界的な混乱はサプライチェーンの脆弱性を明らかにしました。急激なオンライン業務化によってサプライチェーン企業の業務プロセスは不透明になり、以前のような効率性を維持することが困難になりました。サプライチェーン企業がコロナ禍以前と同じ経営資源を持っていなかったことも要因の一つです。

サプライチェーンを可視化するテクノロジーにより、プロセスの簡略化と合理化が進んだことで企業はサプライチェーンを再び管理することができるようになり、可視化ツールの必要性はさらに高まっています。

例えば、カナダで発生した大雪により、貨物を運送する全てのトラックや船、飛行機が運行停止になった場合、サプライチェーンを可視化するテクノロジーがあれば、起こりうる障害を前もって把握できます。そして、消費者の需要に応じて日程を変更する等の対応を適切にとることが可能になります。

この革新的なテクノロジーは、サプライチェーン企業がビジネスを維持することに貢献しており、業界のトップ企業にも採用されています。物流工程の基盤に可視化テクノロジーを導入することで、政府の規定を満たせるだけでなく、消費者のニーズに応え、さらには企業競争における優位性も保つことが可能になるのです。

近年におけるサプライチェーンの可視化技術のトレンド

サプライチェーン業界を革新するテクノロジーの概観を掴んだところで、次にサプライチェーンの可視化技術の領域におけるトレンドを紹介します。

デジタル化への移行

新型コロナウイルス感染症の拡大は、世界各国のあらゆる業界に大きな影響を与えました。サプライチェーン業界では、作業プロセスにおいて手作業や紙媒体の記録が成立しなくなり、生産性と効率性の低下が生じました。その中でサプライチェーン業界のトップ企業は、作業プロセスをデジタル化することで各サプライチェーンのオペレーションを改善、物流工程の大幅な効率化を実現し、市場におけるサプライチェーンの可視化を推進してきました。

加えて、コロナ禍によるリモートワークの急増は、オンプレミス(自社管理)システムの限界を明らかにしました。この問題に対処するため、サプライチェーン業界のトップ企業は、データベースをシングルクラウドに移行することで、業務システムのアクセシビリティを高めることに成功しています。全てのデータを一つのシステムに統合したことで、チームに一体感が生まれ、起こりうる問題をリアルタイムで発見することが可能になったのです。

自動化とロボット化の普及

サプライチェーンの可視化に関する技術に関して、他にも大きな注目を集めているのは自動化とロボット化の推進です。自動倉庫と検索システム(ASRS)は、注文の精度を99%まで引き上げることも明らかになっています。

自動化やロボット化は業務の効率性を高めるだけでなく、アナログ作業で発生しうる障害を減らすことができることから、その便利さはすでに周知の事実となっています。サプライチェーン企業は自動システムを必要としない業務工程に注力して人員を投入することで、さらに消費者のニーズに応えることができるようになりました。

AIと機械学習の活用

AIと機械学習はさまざまな業界で関心を集めている技術であり、サプライチェーンの可視化技術にも利用されたことで、業界に更なる革新を起こしました。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、サプライチェーンへのAI導入により、経営者の61%がコストが減少し、53%が収益が増加したと回答したことが報告されています。現在多くの企業がビジネスモデルにAIや機械学習を取り込むことで、業界での優位性を維持しています。

サプライチェーン業界において、AIや機械学習は意思決定やプランニング、高度な計算の予測など多くの業務工程を改善し、企業が政府の規定を満たしながら消費者のニーズに応えることに貢献しています。

注目すべきサプライチェーンスタートアップ7社

byways

集荷地点と配達地点におけるトラックの待ち時間をなくし、ドライバーや倉庫側がより有効に時間を使うことを可能にします。

 

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Velostics (旧Terusama)

バーチャル物流コーディネーターです。積み込み・荷下ろしスケジュールの自動化、ドライバーの勤怠管理のデジタル化、ワークフローの自動化をはじめとするサプライチェーンの可視化に関するさまざまなテクノロジーを提供します。

 

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Reelables

オープンリール式の薄型スマートラベルを提供します。Reelablesは薄型で柔軟性のあるBluetoothトラッカーを内蔵した貼り付けラベルを開発することで、全ての商品に関する情報を簡単に管理し、検索することを可能にします。

 

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project-44

運送会社や物流事業者向けのサプライチェーン管理プラットフォームです。運送の各プロセス管理を統合、自動化し、可視化することで業務改善ポイントの発見を促進し、改善につなげるまでの時間を短縮します。

 

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Tag-N-Trac

医薬品の運送に特化した、貨物追跡用スマートラベルを提供するプラットフォームです。

 

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Zuum Transportation

届け先や貨物に応じた最適な配送サービスをオンデマンドで提供します。また、集荷から配達完了までリアルタイムで貨物の位置情報をアップデートし、作業コストを削減します。

 

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newtrul

複数のソースから利用可能な輸送データを集約し、貨物輸送に関する情報の一元的な検索を可能にします。運送会社が最適な輸送プランを決定すると、独自の統合システムならびに提携しているTMS(輸配送管理システム)を通じて、運送業者や仲介業者の既存ワークフローを補強する即時予約体験を提供します。

 

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サプライチェーンを可視化するテクノロジー:まとめ

革新的なサプライチェーンの可視化技術は、不確実性に満ちた社会からサプライチェーン業界を再び立て直すことに貢献してきました。その中で、業界のトップ企業は新しいテクノロジーを業務工程に取り入れることの重要性を実感することとなりました。そしてそれが、現在多くのサプライチェーン企業が、競合他社に差をつけながらも消費者のニーズに応え、政府の規定を満たすために可視化テクノロジーを取り入れることにも繋がっています。

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